畑中特殊バルブ工業 米沢工場Hatanaka Special Valve Industries – Yonezawa Factory
山形県米沢鷲八幡原3-4452-8
設計 | 古谷誠章+NASCA |
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用途 | 工場 |
構造 | S |
規模 | 地上2 |
敷地 | 15,906.55m2 |
延床 | 992.54m2 |
竣工 | 2015.12 |
受賞 | 2018.日本建築家協会優秀建築選(100選) |
発電プラントの弁などに欠かせない特殊バルブを製造するリーティングカンパニーである、畑中特殊バルブ工業の新築工場兼事務所棟の計画。会社の気品をあらわすものであることはもとより、ここで働く人たちが誇りを持って働くことのできる居場所が求められた。1階に大型機械群を稼動する工場を、2階に事務所機能を配置し、一方では1階の工場と隣地の緑が、他方では敷地全体が見渡せるやじろべえ状の構成とした。建物規模より鉄骨造を採用しているが、金属製造による冷たい音が鳴り響く工場空間であることから、あたたかみの演出として2階柱・天井全体を木質化した。屋根の大梁と2階のW型柱はそれぞれ、鉄の厚板に両側から集成材を挟み込むことで、座屈止めとして機能させている。夕暮れになると、外部側にハンチしている2階ボリュームの天井裏全体がライトアップされ、米沢の工場団地に一つ新しい表情を与えることができた。
撮影 淺川 敏