URヌーヴェル赤羽台B1街区Akabanedai Residential Block
東京都北区赤羽台
設計 | 古谷誠章・NASCA+篠原聡子・空間研究所+日東設計共同体 |
---|---|
用途 | 集合住宅 |
構造 | RC |
規模 | 地上10 |
敷地 | 14.235.21㎡ |
延床 | 29,246.63㎡ |
竣工 | 2010.11 |
受賞 | 2007年 赤羽台団地B1工区設計競技 最優秀賞 |
掲載 | 新建築2011.02 |
建て替え前の赤羽台団地を歩くと、ゆったりとした低層で、大きな青空が印象的だった。また、隣棟間隔もたっぷりしていて、随所にある通り抜けや年季を感じさせるコミュニティもとても魅力的だった。今回は階数も増え、元のままというわけにはいかないが、それでもかつてのこんな雰囲気を継承したいと思ったのが、計画の端緒であった。両隣の工区にも連続する中庭に特徴があるが、その真ん中に立体駐車場が必要とされたことから、その存在感を減ずるために駐輪場を回し、その上を回遊できるデッキとした。これまで住民に親しまれた花木園もできるだけ保存して、人々のくつろぐ場所を生み出している。接地階には各所に通り抜けと、SOHOにもできる新規住戸を配置した。エントランスホールはオートロック付きだが、その外側に誰もが気軽に溜まることのできるロビーを設けている。2階以上は圧倒的に戻り入居の住戸が占めるが、通路にはコミュニティベンチを配し、各所に溜まりを設けた。通路に面する壁には軽快なライトブルーのペイント、ベランダ側の戸境隔てのGRC版には光の加減で青空が反映したかのようなブルーに見えるペイントを塗っている。各住棟の妻面には特徴的な市松模様の外装を施し、このブロックのアイデンティティを示した。連続する住棟群からちょっと覗くこの妻面が、住民たちの帰りを待っている。