あおぞら保育園Blue Sky Nursery School
香川県観音寺市
設計 | 古谷誠章+NASCA |
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用途 | 保育園 |
構造 | RC+W |
規模 | 地上1 |
敷地 | 681.98m2 |
延床 | 174.48m2 |
竣工 | 2018.01 |
掲載 | 日経アーキテクチュア2018.10特別版、GA JAPAN152 |
香川県観音寺市にある、地域医療支援病院である「ブルースカイ松井病院」の付属保育所の計画。異形敷地に対して、病院からのアプローチを受け止めるエントランス、独立した園庭、主要道路側の駐車場と、3つの外部空間を仕切るように、約15m四方に収まる一つのシンプルなヴォリュームを配置した。隣地の住宅から園舎を遠ざけながら、将来的に、旧保育所として使われていた木造民家との連携を見込んでいる。0・1・2歳児の3つの保育エリアを、背の低い家具で緩やかに仕切っただけの、一つ屋根の下に広がるワンルーム型のメインエリアと、それらを補完するサービスエリアとしての、ワンルームの中にさりげなく挿入された青い屏風状の小部屋群(スタッフルーム・トイレ等)。それらを、湾曲集成材を用いたシェル状の木格子屋根が包み込んでいる。周辺敷地に潜在している様々な要素を一旦帳消しにしつつ、全体を調定してしまうような、同心円状に広がる空間を形づくっている。その結果、新たな秩序が生まれてくるような感覚を得ることができた。子供にとって「自然素材に地肌が直接触れる」体験は重要であることから、内外装の仕上げに、木や近くの河原で取れた石などを、随所に散りばめている。
撮影 淺川 敏