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有限会社ナスカ一級建築士事務所
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鋸南町都市交流施設・道の駅保田小学校Michinoeki HOTA Shogakko

千葉県安房郡鋸南町保田724

設計 N.A.S.A.設計共同体
用途 道の駅
構造 RC+ S
規模 地上2
敷地 14,235.50m2
延床 3,486.73m2
竣工 2015.11
受賞 2013.設計プロポーザル最優秀賞
掲載 新建築2016.01

千葉県鋸南町は鋸山の南に広がる南房総の玄関口に立地し人口約8,500人首都圏から車や電車で約1時間の距離にある。少子化の影響を受けて、平成263月を以て閉校される120年余の歴史がある保田小学校を活用すべく平成2510月に設計プロポーザルの公募を行った。

横浜国立大学(北山恒)、日本女子大学(篠原聡子)、早稲田大学(古谷誠章)、法政大学(渡辺真理)の4大学が共同して新潟県上越市(当時の浦川原村)の廃校を改修した「月影の郷」は、昨年オープン後10周年を迎え、住民同士や学生たちとの交流も活発に継続し、ありがたいことに年々利用者が増加している。今回は工学院大学(木下庸子)も加わって、その5大学共同チームが南房総鋸南町の廃校活用に取り組んだ。

募集されたプロポーザル要項では、要求は産直市場やテナントスペースのみで、宿泊機能は含まれておらず、既存の体育館を災害時の避難場所として残しておく程度の構想だったが、私たちの提案では、鋸南保田IC出口の真ん前にあり人目を引きインパクトのある体育館を産直市場に再生し、代わりに既存校舎の2階教室部分を、2拠点居住や週末就農を目指す都市からのビジターのための軽便な宿泊施設としようとするものだ った。さらにその前のベランダ部分をつないで「まちの縁側」をつくり地元住民ともども誰もが自由に滞在し交流のできるスペースを生み出そうというものだ。これがあれば、避難所としても体育館の床より格段に居心地のよいものができるだろう。風呂場も新設されている。校舎一階部分には、うれしいことに地元で素敵な飲食店を営む人たちが、次世代にむけてチャレンジするような2号店を出店してくれた。ここも地域の人々にとって核となり、たまり場となるだろう。竣工式の日に旧保田小学校出身のおばあちゃんたちが喜んでくれたのもうれしい。

南房総一帯には魅力的な道の駅が少なくない。それらとも連携し、さらにここが文字通り都市住民との交流施設として真価を発揮するためにも今後も学生たちを伴って、この施設やこの町との関わりを繋げていくことが不可欠だと思っている。すでに第二第三のプロジェクトが始動しつつあるのは大変頼もしい。

http://hotasho.jp/

撮影 淺川 敏